但馬CULTURE VOL.75 香美町の名品プロジェクト


海と山に囲まれた兵庫県美方郡香美町。種類豊富な特産品に恵まれており、地元ではそれらを使用し様々な加工食品が作られています。その知名度向上のため2018年に同町商工会が立ち上げたのが、「香美町の名品」プロジェクトです。

―個性豊かな香美町

香美町は、3地区から成り立っています。日本海に面し、関西で唯一紅ズワイガニの水揚げを行う香住漁港がある香住区。多くの名瀑を有し、緑豊かで水が澄んでいる村岡区。但馬牛の故郷とも言われ、「日本で最も美しい村」連盟に加入している小代区です。

「海も山もある香美町は、様々な特産品が豊富です。しかし同時に、今後ますます少子高齢化や人口減少が予想される地域でもあるんです」と、同町商工会の岸中美香さん。「現在町内での消費が多い特産品を販路拡大のため地域外にも積極的に情報発信する必要があると感じていました」と振り返ります。

―特産品の販路拡大へ

そこで考えられたのが、特産品の加工食品を対象としたブランド認定制度「香美町の名品」プロジェクトでした。ただ認定するだけではなく、目標は経営意欲や地域の活性化。認定商品に対して、地域内はもちろん地域外に販路を展開する支援も行います。

認定のポイントは4つ。町内で製造された加工食品または町内で生産された原料を使用した加工食品であること、町内に本店または主な事業所等を有する者が自社商品として市販するもの、食品関係法規等の法令に違反していないもの、そして町のイメージを著しく損なわないことです。

「1年目は認定を受けるメリットを伝えるのが大変でした。ですが地道に活動を続けていく内に事業者さんの中でも認知が進み、3年目ともなると一気に数が増えました。事業者間で認定制度を紹介していただいたり、登録を目指して新商品を展開する動きも出てきたと聞いています。1年目は24品からスタートしましたが、4年目を迎えた現在は103品もの名品が連なるまでに成長しました。ブランドが自分の足で歩き始めていると感じています」

―次の展開へ

良い影響は、事業者にとってだけではありません。パンフレットを見た商店から「販売したいから事業者とつないで欲しい」と問い合わせが入ることもありました。同町商工会が行なったアンケートでも、89%もの認定商品の売り上げがアップしたとの嬉しい結果が出ています。

「今後も引き続き、ブランドとしての認知度が向上するよう販路拡大を進めていきます。香美町の名品に申請してよかったと、参加事業者の方々に感じてもらえるブランドを目指します」と岸中さんは力強く語ってくれました。認定商品が一覧できるポスターや商品案内パンフレットなど、販路拡大のための手厚い支援も充実。香美町によって育てられた名品の数々が、次の展開を待っています。

LINK UP 香美町の名品プロジェクト

■香美町商工会
[所]兵庫県美方郡香美町香住区若松620-3
[休]土日祝
[時]8時30分~17時30分
[問]0796-36-0123
(HP)https://r.goope.jp/kami-shoukoukai
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