但馬CULTURE VOL.24 生野銀山 銀細工作り


「史跡生野銀山」を有する兵庫県生野町は、1200年以上の歴史を誇る銀のまちです。そんな銀ゆかりのまちで、オリジナルの銀細工を作ってみませんか。

― 日本有数の銀山

1200年以上の歴史を誇る日本有数の鉱山「史跡生野銀山」。日本でも有数の銀山として知られるこの銀山は、大同2年(807)に開坑したと伝わっています。その昔織田信長や豊臣秀吉、徳川家康など時の支配者の直轄地として開発が盛んに行われ、生野で採掘された銀は日本の代表的な輸出品として海外からも注目されました。また天下の台所・大坂の貨幣経済や文化にも大きな影響を与えています。

明治元年(1868年)には日本最初の官営鉱山となり、日本の近代化を支えました。その施設は世界の最新技術を備えていたため、全国各地から視察が訪れたそうです。現在でも坑道や鉱山施設など数多くの産業遺跡が残り一部公開されていて、当時の生活や最新技術に触れることができます。


― “銀のまち”生野

ここに銀細工を手軽に楽しむことができる「銀細工体験工房 Marie(マリー)」があります。世界にひとつだけのオリジナルシルバーアクセサリーが作れると、京阪神からの観光客を中心に人気です。

「生野へ遊びに来た思い出を何か形にして持って帰ってほしい」と、オーナーの安達智恵子さん。生野で生まれ育ち、ご主人の仕事を手伝う傍ら、「地域活性化につながる何かができたらいいな。生野といえば、やっぱり“銀”で何かしたいな」と考えていたそうです。そこで、“銀のまち”のお土産として思い出にも残ると思い、生野銀山にある生野鉱物館の1階に工房をオープンさせました。


― 世界にひとつだけの銀細工

銀細工の作り方はいたってシンプル。子どもの頃に遊んでいた粘土遊びの感覚で簡単に作ることができます。まず銀粘土で好きな形を作り、乾燥させたら要らない部分を削って焼き上げ、焼き上がったものをブラシで磨きます。するとシルバーの輝きが出てくるので、仕上げをすれば完成です。スタッフが丁寧にサポートをしてくれるので、アクセサリーに詳しくない男性でも楽しく体験を楽しめます。

最初に型をとって焼いている間に生野銀山の坑道見学をしてもらうコースもあるので、時間があまりない人でも安心して体験できます。「これからは銀細工づくりを目的として来てくれたお客さんにいろいろな場所を巡ってもらって、但馬のよい所をもっと知ってもらいたい」と、安達さん。銀細工づくりを通し、日本の近代化を支えた生野鉱山へ想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

LINK UP 銀細工作り

■銀細工体験工房 Marie(マリー)
[所]兵庫県朝来市生野町小野33-5 史跡生野銀山 生野鉱物館1F
[問]090-6986-7376 [時]10時~15時
[休]水曜日 ※12~2月は火曜、水曜 ※12月~2月は完全予約制
※臨時休業有り(facebook参照)
(FB)https://www.facebook.com/ginzaiku

 

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