兵庫県朝来市生野町。標高600メートルの生野高原にある「SUGOMoRIリゾート生野高原」は2020年の夏にオープンしました。但馬を代表するリゾート施設で、月に千人以上もの利用者が訪れる人気スポットです。
―人気別荘地の再生
生野高原は50年以上前にゴルフ場がオープンし、リゾート地として開発されてきました。当時は“関西の軽井沢”として人気の別荘地でしたが、ブームが去ると廃れてしまったといいます。
生野高原再生のきっかけは、木に囲まれた一軒の古い別荘でした。佇まいを気に入ったオーナーがプライベート用にリノベーションを進めていましたが、そのうち生野高原の環境の素晴らしさに魅入られ、高原全体の活性化のために何かできないかと思いが変化しました。
―冒険心をくすぐるツリーハウス
SUGOMoRIのシンボル的存在となっているツリー・コティは、5本の杉の木の間に造られたツリーハウスです。「コティ(koti)」とはフィンランドの言葉で「家」のこと。別荘の目の前の立派な杉の木が目に入り、それを見た瞬間、ツリー・コティのインスピレーションが湧いたといいます。
その佇まいを見た瞬間、子どもの頃の冒険心が目を覚ます人も多いはず。ワクワクしながら階段を登ると、外から丸見えのジャグジーが目の前に現れます。「こんなところでお風呂に入れるんですか!?」と思わず尋ねてしまうほどの、オープンジャグジーが自慢とか。
驚きの余韻が冷めやらぬ間に、最上階の寝室へ。部屋に入ると杉の大木が床から天井を貫いていました。木の息づかいを直に感じることができ、木の上で過ごす夢のような時間に、最上級の開放感を感じられます。
―フォトジェニックなドーム・コティ
またドーム型で多面体のガラス張りになっているドーム・コティは、部屋の中から外の景色が楽しめます。グランピングのイメージとして定着したドーム型テントですが、SUGOMoRIのドーム・コティは建築物として作り込まれているのが特徴。角度を計算しながら木材を組み、試作を重ね作りあげられました。レベルの高い建築デザインもSUGOMoRIの魅力のひとつです。ベッドに仰向けになって夜空を眺めることもでき、「星空観察がしたい」というお客さんも多いそうです。
どの施設もベッドや冷蔵庫、エアコンはもちろん、トイレやお風呂も完備されており、大自然の中にいながらも、快適に過ごすことができます。ホテルに泊まる感覚で楽しめるため、アウトドアが初めての人にピッタリですよ。
―賑わいを生む場所として
現在20棟のコティが高原全体に建ち並んでおり、それぞれのオーナーが使用しない日を一般向けにグランピングのできる宿泊施設として運用。その新しいビジネスモデルが評価され、内閣府などが後援する「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」の2021年度「コト部門」で地方創生賞に入賞。さらに話題となりました。
今の生野高原は、にぎわいを失った頃の面影はありません。明るい空気が満ち溢れる高原に、とびきりの開放感を味わいにきてみてはいかがでしょうか。
LINK UP SUGOMoRIリゾート生野高原
■ SUGOMoRIリゾート生野高原 [所]朝来市生野町栃原1784-29 [問]079-258-7657 [HP]https://sugomori.hyogo.jp/ |