城下町の風情漂う豊岡市出石町。観光客も多く訪れるレトロな商店街から、光溢れるまちづくりを行う古橋緋香里(ひかり)さんをご紹介します。
―女性が繋ぐ老舗洋品店
辰鼓楼から程近いレトロな田結商店街にある「つるや洋品店」の一角に、セレクト商品に混じりハンドメイド雑貨が仲良く並んでいました。制作しているのは「haru no hikari」。娘である古橋緋香里さんと、母 晴子さんによる娘と母のハンドメイドユニットです。
「祖母の代から営まれてきたこのお店も、私で3代目になります。50周年の記念に母と私でユニットを組み、2015年の11月から活動を始めました」と緋香里さん。緋香里さんはがま口製品やアクセサリーを、晴子さんは刺繍ブローチやポーチなどを主に制作しています。
―日々の暮らしを豊かに
「創作テーマは“暮らしを豊かに”です。仕事・子育て、日々の暮らしを支えるすべての女性が、持っていて楽しくなる・便利な作品を心がけています。頭の中で思い描いていたものを形にするのはすごく楽しいですよ!」と緋香里さん。昨年末に出産した経験を経て、暮らしや視点が良い方向に大きく変わったそうです。
「日々の暮らしが作品のインスピレーションになっています。コロナ禍で仕事や生活が変わってしまった部分はありますが、一人の女性として、母として、人生を楽しみたいと思っています」
―イロドリ豊かなまちづくりのために
また緋香里さんは田結商店街の活性化を図り、情報発信やイベント開催を行う「イロドリ」メンバーの1人でもあります。毎月15日に商店街で行われる「イロドリマーケット」では地元商店を中心に、月ごとの出店者がまちを賑やかに彩ります。
その他、演劇のまちづくりを目指す一般社団法人豊岡アートアクションの理事も務めるなど、「暮らしに寄り添う働き方を研究しながら、同世代の方々と一緒に楽しみたいです」と前向きです。「職人・クリエイターが輝くようなまちづくりを提案していきたい」と、活動の原動力を教えてくれました。
―新しい魅力発信
雑貨に使用している布地の一部は、市内の女性デザイナーが出石をモチーフにデザインしたもの。ポーチやトートバッグといった、まち歩きにオススメなアイテムも揃っています。
「皿そばだけではない出石の魅力を楽しんでください」と笑う緋香里さん。老舗洋品店の一角から溢れた光は、暖かく地域を包み込んでいきます。
LINK UP 古橋 緋香里さん
■haru no hikari [所]兵庫県豊岡市出⽯町⽥結庄108つるや洋品店内 [問]0796-52-2300 (FB)https://m.facebook.com/tsuruya.harunohikari |