美方群香美町の南部に位置する村岡区には、昨年4月に香美町出身の大学生が集まって地域づくりをする団体「むらのす」が発足しました。
「大学3年生が2人と、1年生の3人で活動しています。大学で観光について学んでいますが、村岡では地域の方々が居心地良く過ごせるようになるのが第一だと思い、地域づくりの活動を始めました」と教えてくれたのは、むらのすの代表である田中暖花(たなかはるか)さん。母校である村岡高校には地域づくりの授業があり、地元で何かしたいという気持ちが以前からあったと言います。
―第3の居場所

(画像:<左>YORUの外観。<右>古民家でどこか懐かしい雰囲気の室内。)
そんな「むらのす」では、現在空き家を借りて高校生を中心とした居場所づくりに挑戦しています。
「ふらりと寄れる場所であって欲しいこと、夜に輝く星のようにありのままでいて欲しいという想いから『YORU』と名付けました。私自身も高校生の頃に勉強する場所や、ただ居られるような場所の少なさを感じていたので、高校生にフォーカスしています」と田中さん。
解放日は誰でも出入りできるように扉が開いていて、利用の仕方も自由だと言います。室内にはお菓子や飲み物が複数あり、ゆっくりと過ごせる空間です。他にもあると嬉しい物を事前にアンケートし、居心地の良い空間づくりを日々目指しています。
「私が居場所作りにこだわったのは、大学で紹介してもらったゲストハウスを訪れたことがきっかけです。フリーアコモデーション(※1)を2週間ほど経験し、家でも学校でもない、サードプレイスという第3の居場所の大切さを実感しました。安心して足を運べて、受け入れてくれる人たちが自分にはいる、そう思える場所があることで生きやすくなるのかなと思います」。
(※1)「フリーアコモデーション」とは、清掃やフロント業務を体験する代わりに無料で宿泊できる仕組み。長期滞在の旅や、移住前のお試し期間での利用、さらには業務をすることで地域の人や旅行客との深い交流が生まれることがメリットとされている。
―修繕×ワークショップ

(画像:<左>8月23日に開催されたワークショップ『ふすまペイント』のお題。<右>同ワークショップの作業風景。)
解放日やワークショップは、長期休暇や帰省に合わせて行っています。村岡高校の地域づくりの授業にYORUのワークショップを組み込んでもらったり、地域の祭りへの参加、イベントの開催場所に選んでもらったりと、約月1回のペースで活動をしてきました。そして昨年8月23日には、「ふすまペイント」というYORUの修繕を兼ねたワークショップを開催しました。
「古民家なので、どうしても修繕が必要です。DIYの中でも襖を張り替えて絵を描くというワークショップは参加しやすいと思い開催しました。YORUも地域の皆で作り上げていく、そんな場所にしたいです」。
参加者は高校生を中心に、総勢15名でのワークショップとなりました。3グループに分かれて、YORUに来る人を想像して意見を出し合い、デザインしたキャラクターを襖に描いていくという内容です。
「『絵は苦手だから貼る作業をやるね』といった声が聞こえてきたのが印象的でした。グループ内で役割を見つけたり、任せたり、どんなアイデアが出ても受け入れていたり、温かい時間でした。本当に開催してよかったです。描かれたキャラクターには驚くような設定があるので、ぜひYORUに足を運ばれた際には見て欲しいです」と振り返る田中さん。YORUの室内には、3枚の襖と参加者のデザイン案が今も飾られています。
―繋いでいくYORU
活動していく中で、田中さんは地元で何かしたいという高校生は多いと実感しました。「YORUのワークショップで地元に関われてよかったと思えたり、地域づくりなどの経験になると嬉しいです。これからしたい事を見つける上での手助けにもなると思います。そしてこれから先もYORUに関わり続けたいです」と田中さん。今年の目標は解放日が増やせるように、地域の方と連携して体制づくりをすることだそうです。
「いつか色んな人がYORUに来て、安心できる場所にしたいです。何かをしたいと気軽に相談したり、イベントの場所として活用されたりして、最終的には地域のコミュニティスペースになれたらいいですね」と語る表情は柔らかく、YORUの居心地の良さを表しているようでした。
LINK UP むらのす
| ■YORU [所]兵庫県美方郡香美町村岡区村岡2351-1 Instagram:https://www.instagram.com/yoru_muraoka/ |












