自分のペースで気ままにまち並みを散策する“まちぶら”が、近年“フットパス”というアクティビティとして確立されるようになりました。TVのまち歩き番組などでも人気なフットパス。その魅力はどこにあるのでしょうか。
― 古くて新しいまち歩き、“フットパス”とは
フットパスとは、イギリスを発祥とする「森林や田園地帯、古いまち並みなどの風景を楽しみながら歩く【Foot】小径【Path】」のことです。東京の町田市や熊本県美里町では、フットパスによって地域の活性化に成功したという事例もあるほど。観光地として整備された場所を転々と巡るのではなく、地域に昔からあるありのままの姿を自分の足で歩きながら楽しむフットパス。その場で完結する観光のため、これまで懸念材料だった2次交通の心配もありません。
そんなフットパスを楽しんでもらうため、但馬観光協議会(但馬県民局内)では平成27年度から『但馬フットパス』の取り組みを進めてきました。同協議会は観光関連団体や行政などを対象に、月1回程度但馬各地でセミナーやワークショップを開催し、実際にコースを歩いたり意見交換の場を設けて周知を図っています。
― 小径(こみち)の宝庫・但馬
フットパスの楽しみ方は、とにかく自分のペースでゆっくり歩いて、自由に地域の魅力を発見すること。そこに住む人との会話で、ガイドブックには載っていない生の情報や昔話を聞ける面白みもあります。昨年には認定コースマップを作成し、特設サイトを立ち上げて情報発信をスタート。海・山・川などの自然溢れる但馬は四季折々の食にも恵まれ、様々なニーズに応えられる道があることが再確認できました。
現在、同協議会では、2019年秋頃に日本フットパス協会全国大会の但馬開催を実現するため、各関係団体へ働きかけています。全国のフットパスに取り組んでいる市町村や関係団体が集結し、フォーラムや但馬のフットパスコースを歩く予定です。
― 但馬フットパスのこれから
さらに地元での認知度をあげるため、今年は月1回のペースでコンスタントに実施するまち歩きイベントが企画されています。また、既にフットパスの取り組みを行っている西因幡・奥播磨との広域連携を行い、各地のフットパス好きな人たちの交流の場になることも期待しています。
旅行も個人手配が主流の時代。同協議会では将来的にはフットパスマップの販売や道看板の設置など、誰でも好きな時に来て歩けるフットパスの一般化を目指しています。特に道具など揃える必要もなく、体さえあれば体力に自信がない人も自分のペースで楽しめるフットパス。舗装された道路だけではなく、まずは自宅近くの旧道を歩いて、いろんなものを発見してみてください。
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■但馬観光協議会 [所]兵庫県豊岡市幸町7-11(兵庫県但馬県民局内) [問]0796-26-3686 (HP)http://tajima-tabi.net/footpath |