本日ご紹介させていただく方は、なんと日本では1~2人しかいないスティールパン(カリブ海の島国、トリニダード・トバゴで生まれた打楽器)の製作者であり、調律師でもある、生田明寛(1982年城崎生まれ)さんです。
― スティールパンを作りたい一心で海を渡る
生田さんは、京都在住の時友人に誘われて行った楽器店で、スティールパンと出合います。柔らかく透き通っていて癒やされるような音に魅せられ、スティールパン教室に見学に行きました。
体験してみてあまりにもいい音色を醸しだすスティールパンがどのようにできているのだろうと、楽器の仕組みに興味がわいてきました。最低限の道具を揃え、壊れたスティールパンの調律を始めると共に本格的に製作に取り組みます。
スティールパンは、1992年にカリブ海の島国、トリニダード・トバゴの国民楽器として認められた歴史の浅い楽器です。従事する人もいなく独学で作っていましたが、製作に行き詰まり、作りたい一心で発祥国のトリニダード・トバゴへ作り方を学びに行きます。
「トリニダード・トバゴは、一度も行ったことのない国で言葉も分からなかったですが、不安よりスティールパンのことを学びたい一心で行きました。2週間現地の職人の元でホームステイしながら修業し、仕事場も見学させてもらい、基礎から学びました。」と、生田さんは当時のことを思い出しながら語りました。
― 新天地“おおやアート村ビッグラボ”
帰国後、京都で工房を構え製作を再開しますが、ドラム缶を叩く製作音の問題で、新天地を探しているとき養父市の“おおやアート村ビッグラボ”のことを聞き、活動拠点を京都から“おおやアート村ビッグラボ”に移しました。
「“おおやアート村ビッグラボ”では、集中ができるのでのびのびと製作活動ができます。と生田さんはうれしそうです。
そして、「最近も、アメリカ在住の有名な製作家のところへ見学に行ってきました。」と、寸暇をおしんで、良い音を出すためにいろいろ研究して製作に意欲的です。
― 「パンの学校」で深まる交流
スティールパンの歴史は浅いですが、全国的に普及しつつあり、但馬には、大屋町に「パン(スティールパンの略)の学校」が開校されて5年になります。
「生田さんが大屋に居られることにより、大阪や四国、高知県からメンテナンスを受けに来られ、メンテナンスが済んでからは、大屋のパンの学校の生徒と合同練習を行うなど、交流が深まっていますよ。」とパンの学校の生徒さんの声です。
また、「遠くからメンテナンスに来られて、そのつながりで私たちもいろいろなところで演奏ができうれしいです。生田さんに感謝です。」との声も聞こえてきます。
生田さんのスティールパンの製作活動によって、スティールパンのつながりができ、交流となり、大屋も活気づいています。
スティールパンに関心のある方は、“おおやアート村ビッグラボ”にあるスティールパンの工房へお越しください。生田さんが、いろいろな種類のスティールパンを熱い思いで紹介してくださいますよ。
LINK UP 生田明寛
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