但馬PLACE VOL.7 竹田劇場


今や天空の城として有名になった竹田城跡。ふもとの城下町には町屋の風情を生かしたお店が続々とオープンしています。2012年にオープンした「竹田劇場」は、その中でも異彩を放つレトロな外観が印象的な建物。紅茶専門店や花屋、輸入雑貨屋さんなど、センスのよいお店が集合し、人気を集めています。

― 子どもの頃の賑わいを取り戻す

 2012年11月にオープンした「竹田劇場」は、昭和40年代のお店をイメージして改装したレトロな建物です。共同オーナーは建築士で僧侶の松本智翔さん、花店経営の河邊佑樹さんで、地元出身の若者たち。共同でイベントを企画した際の感動が忘れられず、「生まれ育った場所で面白いことをしたい」と、出店を決めたそうです

 竹田といえば、今や全国から観光客が訪れる”天空の城・竹田城”の城下町。 しかし、そんな”竹田城”の注目に対して、竹田の商店街のにぎわいは遠ざかったままで、空き屋が出たり、取り壊されたり、かつての風情が失われつつある現状がありました。「竹田劇場」は、城下町の中でも1番端にあります。まちの端といえば、普通に考えればお店を経営するにあたって不利な場所です。しかし、あえてそんな場所で“竹劇”をマネジメントできたなら、きっとまちの価値が再生できる。地元・竹田を愛する松本さんはそんな想いをもって”竹劇”を始めました。

 「店の場所は小学校に近く、城下町の玄関口。元々この建物は子ども用品店やギャラリーで使用され、近くには食料品、文房具店もあって、近所の人が集まる憩いの場所でした。子どもの頃の賑わいを取り戻したいという思いがあり、当時の雰囲気を思い出せる建物に改装したんです」と、松本さんは話します。

― センスのいい個性あふれるお店が集合!

 竹田城下町の新スポットとしてすっかり定着した「竹田劇場」。2015年12月末には1階の喫茶スペースがリニューアルし、紅茶専門店「T’s Room」が新しい仲間として加わりました。同じく1階には花屋「木まもり」、そして2階には北欧系雑貨とアメリカ西海岸スタイルの雑貨店「CIRCLE LINE」が並ぶとても楽しい構成です。レトロで落ち着いた店内は、何時間でもいたくなる気分にさせてくれます。

 新しくオープンした「T’s Room」は、但馬で珍しい紅茶専門店。神戸の専門店で修行した養父市出身の谷垣友美さんが、世界各地から厳選した紅茶を提供してくれます。朝来市のブランド紅茶である「生野紅茶」もぜひ試してほしい逸品。パティシエ経験もある谷垣さんの手作りスイーツもおすすめです。花屋「木まもり」では、個性的な鉢植えや花の苗、球根、ドライフラワーを使った商品を販売。オシャレでセンスのよい手作りの商品が並び、ファンの多い人気店です。

 また、「竹田劇場」はクリエイター集団「TRUSS」の活動拠点にもなっています。職業は”グラフィック・ウェブデザイナー”に”音楽家”、”大工”に至るまで様々で、それぞれが”技能”とコネクションを活かしながら仕事を請負い、新たな仕事を創り出しています。メンバーは随時募集中で、事業スペースの貸し出しも行っています。

LINK UP 竹田劇場

■竹田劇場(TAKEGEKI)
[所]兵庫県朝来市和田山町栄町19-2
[問]079-674-0076
(FB)https://www.facebook.com/竹田劇場-390783944369104

 

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