日本海に位置する美方群香美町。冬場の松葉ガニや香住ガニの水揚げや、黒毛和牛のルーツとして但馬牛などが有名ですが、「美方大納言小豆」という小豆の原産地でもあります。「美方大納言小豆」は色鮮やかで、別名「美方ルビー」とも呼ばれるほどです。特徴は美しい色だけでなく、普通の小豆よりも大粒で糖度が高く、旨み成分であるグルタミン酸やポリフェノールが多く含まれています。煮崩れしにくいため和菓子にとても適していて、高級和菓子店でも使用されています。
「名前の通り美方の土地で江戸時代から大切に作り続けられてきた在来種です」と教えてくれたのは「aoite.azuki.base」店主の三浦由紀子さん。「aoite.azuki.base」とは、地域特産品である美方大納言小豆にこだわったカフェで、三浦さん自身が美方大納言小豆の魅力発信をしたいと思い立ったことがきっかけで令和4年にオープンしました。
―こだわりの美方大納言小豆
カフェを開く以前は役場の職員をしていた三浦さん。美方大納言小豆の収穫量を増やす働きかけも業務の一部でしたが、あずきは収穫・選別・乾燥を人の手で行うので手間がかかります。そこで三浦さん自身も栽培に乗り出し、昔ながらの手法である「手ぼり」で収穫、「手選り」で選別をし、収穫量を少しでも増やす活動を行なっています。
「aoite.azuki.base」では、自家栽培の美方大納言小豆100%を使用したスイーツを提供しています。
―発想に富んだあんこメニュー
店内には様々な発想から出来たあんこのメニューが並びます。たとえばぜんざいのメニューでは、蓋を開けると1匹のたい焼きが浮かんでいます。「たまたま残っていたおはぎを、たい焼き形で焼いたら美味しかったんです。蓋を開けた時に驚かせたい気持ちもあって、団子の代わりに乗せました」と三浦さんは笑います。
たい焼きにした大きなおはぎには焼き目がついていて、焼きたてはカリッと、しばらく経つとモチッとした食感に変わります。お好きなタイミングで召し上がってください、と三浦さん。あんこ尽くしの一品ですが、ぜんざいとたい焼きがそれぞれのおいしさを引き立て、豆本来の優しい味わいが広がります。
またメニューにある「あんバタートースト」は、ジオパーク内の地域資源を活用して製造された、ジオパークを感じられる商品として「ジオの逸品」に認定されています。
ダイレクトに美方大納言小豆のおいしさを味わってほしいという思いから、トーストの上に贅沢なほどのあんこをたっぷりとトッピング。煮崩れしにくい美方大納言小豆の特徴を活かし、粒の形をなるべく残しながら時間をかけて炊き上げていると言います。あんこには豆の味がしっかりと残っていて、塩味のあるバターが甘さを引き立て、甘じょっぱさが口いっぱいに広がる逸品です。
―思い出に残る味
一度食べればどんなに大切な小豆なのか伝わるはずと三浦さん。
「次の世代に美方大納言を教えてあげたい。遠くへ行っても”地元のあんこおいしかったな”と思い出して欲しいですね」と語ります。特産品を食べることは地域を知る第一歩にもなります。足を運び、あんこの海に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
LINK UP aoite.azuki.base
| ■ aoite.azuki.base [所]兵庫県美方郡香美町香住区矢田944−1 [HP]https://aoite-azuki-base.mystrikingly.com |














