但馬PLACE VOL.34 養父のロケ地特集《養父市》


映画やドラマなどの撮影にロケ地を誘致することで、地域の活性化や文化や観光振興を図る量公的団体を「フィルムコミッション(以下:FC)」と言います。日本では2000年以降に全国で整備された結果、約350を超える団体があり、世界最多となっています。

FCではロケ撮影をスムーズに進めるため、ロケーション情報の提供や、施設を利用する際の許認可といった様々な調整支援を提供します。制作側は支援のおかげで効率的に撮影が行えて、受け入れ側は撮影の舞台となることで、撮影地をツーリズム資源としてPRでき、双方にメリットが生まれるという効果があります。

このロケ支援の対応が評判を呼んでいるという養父市では、制作会社からの問い合わせが続き、大型時代劇をはじめ、映画やドラマのロケ地として、作品が次々に公開されています。

―第一のロケ地


(画像:広大な草原が広がっている、杉ヶ沢高原)

始まりは令和5年公開の、木村拓哉と綾瀬はるかの共演で話題となった映画「レジェンド&バタフライ」にてロケ地の一つとして養父市が採用されたことです。撮影自体は令和3年に行われ、織田信長と妻の濃姫が鷹狩りで対決するシーンで、「杉ヶ沢高原」が使用されています。

「杉ヶ沢高原」は天竜渓谷の上流、標高約800メートルにあり広大な草原が広がります。約300ヘクタールという面積に、建物や電柱などの人工物がないことがロケ地に選ばれた理由でした。

―続くロケ地


(画像:<左>大庄屋記念館 <右>明延鉱山探検坑道)

令和4年の春から夏にかけてはドラマ「ガンニバル」のロケ撮影があり、「大庄屋記念館」と「明延鉱山探検坑道」で行われました。「大庄屋記念館」は山麓に建つ庄屋屋敷は珍しく、ドラマの設定に合うことから採用され、「明延鉱山探検坑道」は剥き出しの岩盤が残る行動部分で地下牢のシーンとして使用されています。

普段の「大庄屋記念館」は江戸時代の大庄屋屋敷を利用した資料館となっており、母屋や納屋、土蔵などが広い敷地に配置された風格ある建築です。館内には生活用具や民具などが収集展示され、かつての暮らしや養蚕の歴史などが学べます。

「明延鉱山探検坑道」は国指定の近代産業遺産であるとともに、日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」の構成文化財のひとつです。見学できる坑道跡は稼働時のごく一部となっていますが、当時の状態を残した迫力ある空間が広がります。

令和6年には「ガンニバル2」で同ロケ地が再び使用され、さらに「日畑地区」でも撮影が行われました。緑豊かな中山間地域に位置する静かな集落です。


(画像:明延鉱山の社宅であり、鉱山遺産として残されている北星社宅)

令和6年に公開された「湖の女たち」のロケ地にも養父市は選ばれ、以前は明延鉱山の社宅であった「北星社宅」がロケ地となりました。建物は昭和8年から昭和13年にかけて建てられた木造の長屋と、鉄筋コンクリート製の「プレコン」の社宅を合わせて「北星社宅」と呼ばれています。最盛期の昭和30年代には明延全体で780戸の社宅があり、4,000人以上の住民が生活していました。北星社宅の景観は、国内でも他の地域に残っていない貴重な鉱山遺産です。

その他にも令和6年から7年にかけて、新たに3本のドラマにて明延鉱山探検坑道が使用されるなど、養父市のロケ支援は続きます。増えていくロケ地は、新たな観光スポット誕生の期待を高め、今後の展開を楽しみにさせてくれます。

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■ 養父市 商工観光課
[所]兵庫県養父市広谷250-1
[問]079-664-0285