但馬はゆく! 講師・スピーカー紹介 『小泉武夫』先生
さて、年明けから続々ご紹介している「但馬はゆく!」の講師・スピーカー、皆さまお気づきのように若い方ばかり。唯一50歳を越えておられるのが、今回ご紹介する小泉武夫先生(1943年、福島県生まれです)です。
東京農業大学名誉教授、発酵学の権威でらっしゃる小泉先生を但馬にお招きできるのは、とある但馬出身・在住の方が小泉先生と大学の同級生だったというご縁によります。小泉先生は学生の頃、我らが但馬出身の冒険家・植村直己にあこがれて「自分は食の冒険家にな…ろう」と決意。
その言葉どおり、世界中の食の現場を歩き、その地域の暮らしから育まれた「食べもの」を貪欲に口にし、味覚の経験値を高めていかれます。膨大な経験の末に、日本の伝統的な食文化のすばらしさや、発酵食の奥深さにますます魅了されていくのです。著書多数。食への愛情に満ちあふれた本ばかりです。
そんな食の世界を知り尽くした小泉先生に、「但馬の人に大切にしてほしい食」についてお話ししていただきます。そもそも「食べる」とはどういうことなのか。健康のため? 手軽さ重視? そんな表面的なことではありません。私たちは今、何を大切にすべきなのか、何を問題として知るべきなのか。小泉先生と一緒に考えてみたいのです。
改めて「発酵」という視点から但馬を見渡してみると、「香住鶴」「竹泉」「此の友」などの日本酒や但馬杜氏の歴史、代々の技を守って仕込まれ続けている味噌や醤油、酢の作り手がたくさんいます。また、へしこやイカの麹漬けなどの保存食や、各家庭でつくられるお漬け物があります。その元には、但馬でとれる多様な農作物や海産物があり、それらを生み出しているのは但馬らしい気候風土と土壌・海であり、「人」なのです。すべてはつながっています。
さあ、どうぞ楽しみにしてください。「但馬はゆく!」への小泉先生の登場は10月の予定です。小泉先生のお話の前には、「たくあん漬け」でも有名な沢庵和尚ゆかりの宗鏡寺の小原住職にも少しお話いただきますよ!(詳細はまとめて後日お知らせいたします)。