「但馬はゆく!」番外編 『寺川寿人』さん
注目すべき但馬の若手を紹介する「但馬はゆく!」番外編、本日は、香美町柴山漁港の「松栄丸」船長として、カニ、ハタハタ、ホタルイカ等の底引き網漁を営む寺川寿人(1969年生まれ)さんです。
寺川さんは香美町生まれ。大阪芸術大学の環境デザイン学科を卒業後、建設コンサルタントとして建設業界に身を置きます。そして30歳を機に、ふるさと香美町に帰郷。しばらく水産加工業を営んでいた35歳の時、おじいさんが乗っていた「松栄丸」で漁師をすることになります。
…漁師が獲った魚やカニは、通常セリを通して値段が決められます。つまり、漁獲に専念できる反面、自分達の“商品”の値段を基本的には自分達で決めることはできないという現状にあるのです。
沖で魚を獲るだけで儲かったころはそれでもよかった。でも最近は価格低下もあり、それだけでは儲かりません。この現状を変えたい!ここから寺川さんの意識は大きく変わっていきます。
今、寺川さんは漁業の6次産業化に向けて動いています。最近では日本の海洋研究・教育の名門、東京海洋大学の先生にお越し頂いて、新商品開発の指導も受けたそうです。
「私達の使命は、美味しい魚を提供し続け、みなさんに喜ばれる漁師になること。そのためには海に出て魚を獲ることしか考えていなかった漁師自らが、自分の漁獲した自慢の魚を、自分達で食べ方や料理方法を伝えながら販売していくことが必要なんだ」
「まず自分達の世代の意識を改革していくことで、次の世代に新しい漁業を創りたい。それを受け継いでもらいたい。但馬の、日本の漁業は今はとても辛い時期だけど、がんばりますよ!」
6次産業化の認定については現在国の審査中(2月中に審査が下りる予定)。まだまだ手探りの状況で、寺川さんは他業種のノウハウやコラボ、新しい風を貪欲に探しています。「但馬はゆく!」のどこかの回にも参加される予定ですよ。ぜひ会場で話しかけて、交流を深めて下さい。イイネ!
■「松栄丸」公式ホームページ(船長ブログ必見!)
http://matsueimaru.com/index.htm
※寺川さんは写真上段右端の男性です。