NPO法人「たじま海の学校」
今井学さん、今井ひろこさん


 

 

『夢但馬2014』事務局です。
日差しに夏を感じるこの頃、海が恋しくなってきますね。
さて、本日ご紹介するのは、今井学さん(1967年生まれ)と今井ひろこさん(1968年生まれ)です。夫婦漫才の芸人ですか?と言いたくなるほどおもしろくて自然体のお二人。出会いから現在に至るまでのスト―リーはとても素敵です。運命ってあるんですよね。

物語は19年前にさかのぼります。1995年の阪神淡路大震災と、日本海岸を襲った1997年のナホトカ号の重油流出事件で、但馬の観光業は大打撃を受けました。学さんのお母さんが経営されていた海辺の宿「民宿かどや」もお客さんが激減。家族の精神的ショックは相当でした。関東で働いていた学さんはこのとき30歳、香住に帰って民宿を継ぐことを決意します。そして、ふるさとに帰ってきて改めて気がついたのは、香住の海の言いようもない美しさでした。
学さんは、関東で取得したダイビングインストラクターの資格を活かし、ダイビング・スクールを立ち上げます。そして、ダイビング・スクールのスタッフ募集広告を出すのです。この広告に飛びついたのが、化学会社の研究員として播磨町(兵庫県の瀬戸内海側)で働いていた大阪生まれのひろこさんでした。ひろこさんは激務の仕事の気分転換に、週末ごとに和歌山までダイビングに通っていたのです。
「へえ、同じ兵庫県内でダイビングができるんだったら日本海でやるのもいいかも!」と、ひろこさんはダイビングの場所を香住に変更。持ち前の明るさで兵庫の南から北の距離を苦にもせず、週末ごとに大阪から通い続けること5年、お二人は結婚されます。そんな中で誕生したのが、NPO法人「たじま海の学校」でした。これは但馬で最初に誕生した環境系NPOでした。

当初は「ジオパーク」という概念は全く頭になかったと言うお二人。文系の学さんと理系のひろこさんは、2010年の山陰海岸ジオパーク世界ジオパーク加盟認定を機に、互いに補いながら「ジオ」の認識を高めていきます。なんという最強のコンビ! そして、知れば知るほど「私たちの周り全てがジオなのだ」ということに気がつき、心から「ジオ」を楽しみ、積極的に関わっていくようになります。

「海・山・まちの全てを三次元で俯瞰して把握できるようになった」、「大地が本来持っている言葉を楽しく伝えるのが私たちの役割」、「山のことを考えて海に潜る。そういうダイビングの楽しさを知った」・・・、お二人の口から飛び出す言葉は名言ばかりです。
「但馬が会いたい人であふれる地域になればと思う。“その人がいるから会いにいく”地域になれば!」、「おもしろい人がつながって楽しいことをしたい。つながった人たちが光になって輝くような地域に!」
これから先も、ますますお二人から目が離せません。

NPO法人「たじま海の学校」
http://www.umigaku.com/

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http://www.kamigatari.net/