田中寛コレクション


『夢但馬2014』事務局です。
ん? 
こうやってアップで見ると、インドの国旗カラーと似ているような気もしますが、但馬人にはおなじみのこの配色、見かけると心がホッとする、全但(ぜんたん)バスのイメージカラーです。

さて、全但バスは但馬地域の観光や暮らしを支えてくれる、なくてはならない公共交通関であることはみなさまご承知のとおり。けれど、「全但バス株式会社」の創業者が熱中した「コレクション」のことはあまり知られていません。

全但バスは、香美町村岡区生まれの田中寛氏(1904?81)が、24歳のとき、たった2台の車で始めたハイヤー業がはじまりです。事業が順調に動き出したとき、田中社長がのめり込んだのが「陶磁器」でした。
但馬の「出石焼」はもちろん、「丹波焼」から淡路の「平(みんぺい)焼」まで、兵庫県中の古陶磁から現代陶磁を収集。膨大な数のコレクションを守るため、田中社長は「(財)兵庫県陶芸館」を創設(1966年)します。そしてこのコレクションのほぼすべてを寄贈する形でできたのが、現在の「兵庫陶芸美術館」なのです。その数、なんと913点! スゴイですね。

「田中寛コレクション」は常設展示ではありませんが、企画展の内容に合わせて一部が展示されることもあります。篠山市の兵庫陶芸美術館にお出かけになったら、地域エゴにとらわれず、広く社会への貢献と地域文化の向上を願った田中寛氏の思いを、ぜひ思い出していただきたいと思います。(K)

全但バス株式会社(HP)
http://www.zentanbus.co.jp/

兵庫陶芸美術館(HP)
http://www.mcart.jp/